武雄青陵中受検

西部学区では定員割れの高校もある中で、武雄青陵中の入試は倍率が2倍を超え、高校入試と比べても大変厳しいものになっています。

では、この難関を突破するためには何が必要なのでしょう。

Aタイプ・・・国語と算数の両方が得意な子

「この子は特によくできる」といわれる子がクラスに一人か二人はいますよね。このような生徒は学力が高く、国語と算数だけではなく他の科目も得意であるため、内申点も高く、また適性検査の問題にも十分に対応する力を持っています。したがって合格する可能性はかなり高いと言えます。

Bタイプ・・・国語か算数のどちらかが得意でもう一方が苦手な子

まずは国語が得意な生徒。国語といっても特に文章の読解や表現(作文)が得意な生徒は合格ラインを突破できる可能性があります。適性検査は問題文が長く、自分の言葉で説明させる問題が多くあります。また青陵中では独自問題の中に400字の作文も含まれています。これらのことから、しっかりと準備を整えて受検に望めば、確実に点数を取れるところが増えるので、可能性はより高くなるでしょう。

次に算数が得意な生徒。まず、はっきりさせておきたいことは、『計算ができる』ことと『算数ができる』こととは全く違うということです。算数が得意な子は計算もできますが、計算が得意な子が算数もできるかというと必ずしもそうではありません。ここでは文章問題や図形なども含めた算数が得意な子について考えていきます。

適性検査Ⅱが算数や理科系の問題になるのですが、これがなかなか難しい。ある年の入試では、60点満点中なんと10点台でも合格しています。この子は算数が得意な生徒だったのですが、それでも10点ちょっとしか取れなかったのです。幸い作文や書き問題のトレーニングを積み重ねていたので、合格ラインには届きましたが、それがなかったらと思うと冷や汗ものです。

要するに算数が得意な子でさえもできないような問題がでるということです。だから適性検査Ⅱが難しい年は算数が得意な子が不利になり、その結果合格する可能性も低くなると考えられます。

Cタイプ・・・国語も算数も両方とも苦手な子

残念ながら現時点では合格の可能性はほぼないと言わざるをえません。『ひょっとしたら』とか『万が一があるかも』と思う人がいるかもしれませんが、書き問題が多いので、そのようなことは起こりにくくなっています。高校入試や大学のセンター試験のように記号で答える問題があれば、奇跡が起こることもあるのですが・・・。合格への唯一の方法は国語の読解力と表現力をとことん鍛えることです。

 

今度は別の観点から見ていきましょう。

①努力をして合格した場合

ヤンキースのイチロー選手を思い出して下さい。才能のある人が努力をした結果、超一流の選手になれるのです。このタイプの子は要領よく勉強をこなしていくコツをつかんでいるはずです。中学・高校でも「得意科目を伸ばしていこう」とか「苦手科目を克服しよう」といった課題に取り組み、将来の目標を自らの力でつかみ取ることができるでしょう。

②努力をせずに合格した場合

高い能力があるにもかかわらず努力を怠った場合、青陵中に進むメリットが生かされない恐れがあります。それは高校入試がないということです。人生で初めてがむしゃらに勉強をするという経験が大学入試の時に訪れます。しかし、与えられた課題をこなしていくだけで、自ら考えて勉強に取り組むという経験がない場合、努力の仕方が分からないのです。

③努力をしたが不合格だった場合

学力の面では十分ではない点があるのですが、努力をすることに関しては才能があると言えるでしょう。不合格というのはとてもつらい経験ではありますが、それをばねにして頑張ることができるタイプです。さらに努力を積み重ねることで、地元の中学校でトップクラスの成績を目指しましょう。高校入試では必ず良い結果が得られるはずです。

④努力をせずに不合格だった場合

たいした努力をしていないにもかかわらず、不合格のショックは人一倍大きいのがこのタイプです。結果をなかなか受け入れられず、不合格を他人のせいにしたり、「もう勉強はしたくない」と言い出したりして、周りを困らせてしまうケースが見られます。このような子は放っておくと中学でも全く勉強しない子になってしまう恐れがあります。周りがケアしてあげて、このつらい経験を少しずつプラスに変えてあげることが大切です。

 

異なる2つの観点から武雄青陵中の適性検査について述べてきましたが、共通して言えることは『努力することは大切だ』ということです。大人でさえも難しいことを小学生に求めるのは大変ストレスのかかることだと思うのですが、私たち大人が努力する姿を子どもたちに見せることで、自然とそれが身についていくような環境を整えてあげることが大切だと考えています。

 

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